IOT
Internet of Things
IoTは「Internet of Things」の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。
約20年前までインターネットは自宅や会社にあるパソコンから接続するものでしたが、デジタルテクノロジーと通信技術の急速な発展に伴い、携帯電話(スマートフォン)やタブレットなどのモバイル端末からもインターネット接続が可能になりました。
さらに社会のデジタル化が進んだ現在、家電や自動車といった「モノ」をインターネットに接続する技術=IoTが注目を集めています。
IoTの活用で実現できる4つの機能
モノを操作する
IoT活用の代表格といえるのが、離れた場所にあるモノを遠隔操作する機能。
たとえば、外出先からスマホなどのデバイスを通じて、自宅にあるエアコンや照明などの家電を操作したり、ドアやシャッターの開閉を行なうことができます。また、IoT化されたペット用フードサーバーは遠隔地からスマホでペットの様子を確認し、適切な量の食事を自動的に給餌することができます。
電源のON/OFFといった単純な動作だけでなく、エアコンの温度・風量の強弱など細かい設定まで調整できることがポイント。「モノを操作する」機能は、生活を便利にするための用途で活用されるケースが多いです。
モノの状態を知る
離れた場所にあるモノや人の状態を知る機能もIoTを語るうえで欠かすことのできない要素の1つです。
たとえば、照明の状態を外出先で確認できるため、消し忘れを防いで電力費用の削減が可能となります。ほかにも、エアコンの温度を遠隔地から管理して室内環境を最適な状態にキープしたり、ペットの首輪をIoT化して運動量や食事量のデータを取得することで、ペットの健康状態を遠隔地から確認できます。体調の異変にいち早く気づくことができ、獣医への迅速な相談が可能になるなど大きな病の防止につながります。
モノに搭載されたセンサーから情報を取得し、インターネット経由でデータを送受信することで、モノや人の状態を把握して“気づきを得られる”ことがポイント。「モノの状態を知る」機能は、アクションにつながる重要な情報をリアルタイムで得るために活用されるケースが多いです。
また、利用頻度や利用時間などユーザーの情報を直接手に入れることが可能になるため、ビジネス領域でも大きな価値を生み出します。マーケティングリサーチやアンケートを行わずにユーザーニーズを把握することができるため、データが商品の改善や開発に直結します。
モノの動きを検知する
IoTには、モノや人の動きから現在の状況を知ることができる機能もあります。
モノや人の動きを検知するセンシング技術とIoTを組み合わせることにより自動運転技術が飛躍的に向上し、建設現場などでの労働災害の減少も期待されています。
農業の分野ではIoTを活用して温度・湿度・水位などの栽培環境に影響する動きを検知して自動で最適な環境に調節したり、公共交通機関ではバスや電車の運行状況や混雑状況をバス停で待つ乗客がリアルタイムで把握できるようになります。
モノの周辺環境の状況・計測数値の動向・人の動きや生活などをリアルタイムで知ることができるため、異常を瞬時に把握して適切かつ迅速な対応が可能になります。モノや人の動きの重要な変化を見逃さず、現在の状況を推測して素早くアクションできる点がポイントです。
モノ同士で通信する
インターネットに接続したモノとモノの間でデータを送受信することで、複数の電子機器を自動的に動作させる機能。
AIスピーカーと連携すれば、口頭の指示だけでお風呂にお湯を入れたり、エアコンや照明を点けたり、カーテンを開閉することができます。また、オフィスでも自動制御で無駄なエネルギーの消費を抑えたり、入退場の管理などでの活用が期待されています。
モノ同士で通信する機能の活用で、とりわけ注目を集めているのが自動運転車。信号機からのデータを自動車が受信することで自動的に速度を落としたり、信号側で道路の混雑具合をリアルタイムに察知することで待ち時間を調整し、交通渋滞の緩和につなげようという取り組みが進められています。
このような複数の機能を接続する技術は、2020年に実用化された次世代通信技術「5G」の実用化で飛躍的に発展しています。
人の判断を挟まずにモノ同士で通信を行って自動的に判断・動作するため、特に“自動化”という観点で期待を高めている技術です。
IoTデータの活用
IOTの4つの機能により、それぞれのモノからデータを収集することも可能です。またそれらをインターネットを介して保存、蓄積できます。蓄積されたデータ(ビッグデータ)を基に分析をし、得られたデータの相関や傾向からさらにサービスを改善したり、新たなサービスを開発するヒントを得ることも可能です。
データ活用の例
| モノを操作する | エアコンをONにする時間帯の傾向を把握し、電源ON予約の提案をする |
|---|---|
| モノの状態を知る | 電池残量の減り具合から今後の残量ペースを把握し、自動で電池を注文する |
| モノの動きを検知する | 運行遅延状況を把握し、混雑エリアや時間帯の分析から路線変更やバス本数増加の提案をする |
| モノ同士で通信する | 入室状況を把握し、出入りが少ない時間帯は蓄電し、電力消費を最適化する |

